***** 痛みある人たちにこそ (2007年9月) *****
 

皆様、こんにちは。
地域によってはだいぶ秋らしくなってきたようですが、いかがお過ごしですか。
私はこの9月はエチオピアに戻って18日まで滞在し、その後25日までウガンダの働きを視察してから、またいったん日本へ帰国してきました。
皆様のたくさんのお祈りお支えがあって久しぶりのアフリカ滞在が守られましたことを、心から感謝いたします。
 

■ 今月の活動と報告 ■

1.ミレニアムのお正月に

 エチオピア暦では9月12日が2000年、ミレニアムのお正月でした。首都アジスアベバにはお祝いの特設会場ができたり、あちこちエチオピアンカラーの緑・赤・黄色に彩られ、なかなか楽しい気分でした。


 どこからか大家さんの親戚一家がやってきて長く滞在し、共同の台所を占拠したため、生活の苦労は増えましたが・・・ところが、この家族も一緒にお正月を祝い、話を聞いていたら、実は彼らはジジガの住民だったのです。
「ジジガの街は4月ごろは危なかったけど、今は静かで平和だよ」と聞き、ほっと胸をなでおろしました。
こうしてまたジジガを心に覚える機会が与えられ、改めてジジガの人たちのその後の守りと導きのために祈らされています。

 
 

2.痛みある人たちにこそ

 ウガンダでは日本国際飢餓対策機構が支援しているキトゥグムでの働きを見させていただきました。
 キトゥグムは北部のスーダン国境に近く、LRAというカルト的反政府組織が猛威を奮った傷跡に苦しむ地です。
LRAは21年前から北部地域の人たちを惨殺し、子どもたちを拉致して兵士・性の奴隷としてきました。
逃亡してきた子たちはもちろん、目の前で家族を殺された人たちなど、住民それぞれが受けている心の傷がとても深いため、トラウマのケアなどにも重点を置いた全人格的な支援プログラムを進めています。
 働きの拠点・ニューライフセンターには兵士との間に子どもを産まされた女の子たちが約20名いて、識字や計算の教育、収入を得るための指導を受け、またカウンセリングやレクリエーションなどの時をもっていました。
仲間やスタッフたちと一緒にそこにいる時は穏やかに過ごせている子も多いですが、「LRA」という言葉を聞くだけでも一瞬にして緊張の空気が張り詰めるほどで、不眠や絶望感にさいなまれたり大きな痛み苦しみを抱えています。
 それは彼女たちに伴うスタッフたちにとっても痛みであり苦しみです。「関わっていた女の子が自殺して死んでしまったこともあった」と話してくれました。
それでもスタッフたちには無力感は見られず、熱意と温かみ、爽やかさが感じられました。
 「大きな痛みがある人たちにこそ希望を携えて関わっていく私たちの団体でありたい」とジジガでずっと想っていたことをここでももう一度想い、違う地でも同じ意識で働いている様子のFHウガンダスタッフたちに強い仲間意識を感じて(初めて会った人たちばかりでしたが)なんだか嬉しくなりました。
この働きが痛んだキトゥグムの人たちの癒しと回復のために最も良い助けとなる形へ導かれていくようにと、心から願っています。


かつてLRAに拉致された女の子とその3人の子ども 
 

 ■ 覚えて欲しいこと(お祈りの課題) ■

● ウガンダ・キトゥグムの働きが用いられ、人々が癒され、あらゆる必要も満たされて、新しい人生を生きていけますように。
● ジジガの孤児・養育者・地域の人たち自身による歩みが豊かに導かれますように。ソマリア情勢、イスラム教徒とキリスト教徒の関係回復。
● 私の健康の完全な回復、現場の働きへの完全復帰が、最善に導かれますように。
● 高橋ゆかりスタッフ、日本にいる家族が皆、霊肉共に守られ支えられますように。
 
 
 マザーテレサも愛したという平和の祈り(アッシジのフランシスコの祈り)は
「主よ、私をあなたの平和の道具として下さい。
憎しみのあるところに愛を・・・
絶望のあるところには希望を、
暗闇には光を、
悲しみのあるところには喜びを、
もたらすことができますように」
と続きます。
 
セラム(平和)というレターの題を掲げている者として、
そのような平和への祈りをもってアフリカであれ日本であれいつも目の前に置かれた人と共に生きていければ、
それが私にとっても幸せなのではないかと想いました。
 
祈り支えて下さっています皆様のもとにも、どうか平和の光が届きますように。
 
 祈りをこめて

※ セラム! (支援者向け公式レター 4号) ※

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平和をつくる (2007年10〜11月)

** 平安をあなたに **

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