***** 練られた品性のために (2007年5月) *****
 

皆様、いかがお過ごしですか。
初夏の日差しがだんだん強くなってきましたね。
私にとっては、体調が悪化し、寝たきりだったり外に一歩も出られない日が続いた5月でしたが、6月15日(金)の手術が決まり、医師の手を通してすっきり回復するようにと祈りつつ備えているところです。
 

■ 先月の活動と報告 ■

1. 練られた品性のために

 先月は外出中に激痛と嘔吐に見舞われ、初救急車を体験してしまいました。などと書くと楽しげですが(?)、実際はその次の日、人生ワースト3に入るほどどん底の気持ちになり、正直なところ肉体以上に心の危機を感じました。
 でもそんな中、いつもとても温かく共感的な言葉をかけて下さっているあるスタッフが今回も温かい言葉で助けを申し出、早朝から車で私の家まで迎えに来て、病院まで連れて行って下さいました。
病院の待ち時間や車の中で、今回初めてその方の個人的な背景を伺うことができ、私には想像がつかないほどの痛みと困難の歴史を乗り越えてこられたことを知りました。
その彼女が「神さまは私たちに理解できない苦しみの道を通されることがあるけれど、それもすべて神様の御手の中で意味があることなんでしょうね」と、不思議なまでにすがすがしくおっしゃるのを聞きながら、私は心の痛みが癒されていくのを感じ、
また聖書(ローマ5:3〜5)の「そればかりではなく、患難さえも喜んでいます。それは、患難が忍耐を生み出し、忍耐が練られた品性を生み出し、練られた品性が希望を生み出すと知っているからです。この希望は失望に終わることがありません。なぜなら、私たちに与えられた聖霊によって、神の愛が私たちの心に注がれているからです。」という御言葉を思い起こしていました。
その方は大きな苦しみを経たからこそ今その練られた品性に裏打ちされた温かさをもっていて、苦しみの中にある私に主にある希望を見せてくれている。
私も、苦しみの中にある人たちに主の希望を分かち合うために、この苦しみを通されているのかもしれない・・・
 
 実際、神さまのご計画が何であるかは今の私にはわかりません。でも、ここにも必ず大切な意味があり、私は神さまの愛の御手の中で今この状態に生かされているのだということを改めて見つめ直し、自分の一日一日がどのようなものでも、寝たきりで何もできずに過ごす日が続いても平安を持ち続けられるようになりました。
練られた品性からはまだ程遠い私ですが、この先もたくさんの患難を経て神さまが私を整えて下さるのかもしれないな、とあまり素直に喜びきれないことを心に思い描いている今日この頃です。
 
2.講習の祝福を通して

 こんなに体調の悪い中でしたが、もっと順調に回復するだろうと予想していた頃に労働許可対策も兼ねて申し込んだプロジェクト管理に関する講習が3日間ありました。その期間だけは、とても手術前の病人とは思えないほど心身とも快調で、とても有意義な学びをすることができました。
本当は私はプロジェクトを管理する立場というよりは草の根で働く1スタッフなのだから住民の主体的参加を促す具体的手法に関わる講習が受けたい、と思っていたのですが5月末にはエチオピアに帰るつもりだった私に手ごろな講習はこれだけでした。(いえ、本当はちょうど良い時期に手ごろな講習があったこと自体が感謝で驚くべきことなのですが。)
 
 実際に講習を受けると、これまでジジガで働く中で感じた様々な疑問・課題、組織全体としての取り組みの方向性などに大きな示唆を与えてくれる素晴らしい内容で、「あぁ今の私にはこの学びが一番必要だったんだ!」と思わず感動しました。
しかも、私は以前石油プラントの設計の仕事をしていて、現在の仕事との直接的な接点は海外の仕事ということ以外ないと思っていたのですが、実はプラント設計も今の働きと同じくプロジェクト単位で働く仕事で、会社員の時当たり前のように管理していたたくさんの内容が今の働きに活用できるのだ、と初めて気づきました。
 
 最近は体調も悪くて先が見えない不安に駆られがちだけど、神さまはちゃんとこの知識と感動を私に与えるために講習期間の体調も守って下さった。きっとまだ私はスタートラインを出たばかりで、やはりこの働きをもって神さまの愛と栄光を表すよう導かれているはず、とこの講習の祝福を通しても大いに励まされました。  
 

 ■ 覚えて欲しいこと(お祈りの課題) ■

● ジジガの孤児・養育者・地域の人たちが皆、前向きに助け合いながら生きていけますように。
● ソマリアにおける戦闘・混乱が一日も早く平和的解決を迎えられますように。ソマリアとエチオピア、イスラム教徒とキリスト教徒の関係回復のため。ソマリ州、ジジガの平和と安全の守りのため。
● 日本での私の手術(6月15日)と回復のため。現場での働き復帰も最善の時に最善の形で導かれますように。
● エチオピアで私のなすべき分も労して下さっている高橋ゆかりスタッフが霊肉共に守られ支えられますように。家族があらゆる面で主の愛の御手に支えられ導かれますように。 

 弱さを覚える中で、ここではご紹介できないほどたくさんの方々が慰め励ましのメールを下さり、祈り支えて下さったおかげで、私はこうして平安が与えられていることを想い、改めて心から皆様に感謝申し上げます。
 私の今年の目標は「与えられたあらゆる状況の中で忠実に労する」ことですが、はからずも現在はベッドで寝たきり、という状況が与えられてしまいました。でも、ベッドの上で、すべては神さまの大きな御手の中にある、と心から信頼して安息し、愛する方々の様々な必要を覚えて主に祈るという形で、今月も今の状況に忠実に労したいです。
 
 愛する皆様方が与えられているあらゆる状況の中で働く日々一刻も主の豊かな祝福に満たされますように、心からお祈りしております。

ぶじ手術&退院感謝 (2007年6月)

** 平安をあなたに **

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