☆☆ 死はすぐ隣に ☆☆

 

愛と祈りのパトロールで、いつも会っていた「なおさん」と呼んでいた方がいました。
いつものセンター2Fの廊下に、彼はその日、いませんでした。

「なおさんは死んじゃったんだよ。凍死か病死かはわからないけど・・・」
誰かが教えてくれました。
枕元には 前のパトロールの時に置いていったおむすびだけが 残されていたとのこと。

同じ週に、教会のすぐ隣のドヤで、首吊り自殺をした方がいました。
この世に絶望し 命を閉じようとする前に、死んだつもりで 教会の天国への扉を開いてくれればよかったのに・・・

一週間に2人もの死。
この寿町では、特に死の距離は近くに感じます。
でも、本当はそれはどこでも同じ。
自分が、愛する家族が、友人が、明日生きているかなんて、誰にもわからない。

「いつかなおさんと神様の話をしたい」と思いながらも。
心のどこかで「来週も会えるし」という甘い気持ちもあった私。
なおさんは 天へ召されたかもしれないし、それは神様にしかわからないけど、
なおさんの死と、もう一つ、大切な事を忘れかけてた自分にも、哀しさを感じました。

改めて知った事。そう、いつも、死はすぐ隣りにあるのです。

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